2010/03/26

ミュージックメッセ:RME新製品情報

世界最大のミュージック機器展「フランクフルトミュージックメッセ」にきています。

ここで昨日発表されたRMEの新製品情報をご紹介します。


BabyfaceというFirefaceシリーズの最新モデルでUSBバスパワーに対応するモバイルUSBインターフェイスです。USBポートが2つついていて1つは電源、1つはデータ伝送に使うという画期的な製品です。

スペックは以下の通り

22チャンネル 192 kHz マルチフォーマットモバイルUSBオーディオインターフェイス
  • 10入力 / 12 出力チャンネル 
  • 独自開発のUSBコアによる、ハイパフォーマンス設計 
  • アナログ入出力 x 2:マイクプリ搭載 
  • 1チャンネルはHi-Z楽器入力に切替可能 
  • ADAT入出力 x 1(TOSLINK):SPDIF入出力に切替可能 
  • ヘッドフォン出力 x 1(独立したDAコンバーター搭載) 」
  • MIDI入出力 x 1 バスパワーオペレーション対応 
  • SteadyClock技術による高度なジッター抑制 
  • TotalMix FX (エフェクト搭載ハイエンド DSPミキサー)


特長としては、ボディーに大きなボリュームノブがついているので、操作感がよいという事でしょうか。

上のリストの最後にエフェクト搭載のミキサーと書いてありますが、TotalMixの各チャンネルにEQやトリムが追加され、リバーブやディレイも搭載されたのです!


実際に触ってきましたが操作感もよく、チャンネルの拡大、縮小や、モノ、ステレオの切替など、デジタルコンソールを思わせる機能が盛りだくさんといった印象でした。

さらにこのTotalMix FXはFireface UCにも移植されるそうです。ただ若干機能が異なるようです。詳細は発表を待ちましょう。

発売、価格は未定ですが、年内には発売開始となりそうです。価格は、Fireface UCよりもお手軽になりそうです。

以上、速報でした。

2010/03/12

BootcampでFirefaceを使う

オフィシャルのサイトでは教えてくれない事、それはメーカーとして対応していない事をやろうとすることです。しかしここはブログなので、書いてしまいます。
BootcampでFirerface 400 / 800 / UCを使うことを検討されたかたは多いかと思います。早速実験してみました。結論から言いますと使えました。
AppleのBootcampのインストール方法に従ってwindowsをインストールします。今回はXPで試しました。
インストールが完了したら「Apple Software Update」でドライバ周りをアップデートします。
ここまで完了したら、Firefaceを接続して、ドライバをインストールします(製品に付属のセットアップガイドと同じ方法でOK)。
WDMとASIOで試して両方正常動作しました。バスパワーだとパワーが足りない様なので、ちゃんと電源を繋ぐ必要があります。
しかし念のためDPC Latency Checkerで問題がないか見てみたところ真っ赤になっていました!ということはマルチとか高いサンプリングレートで利用する場合ノイズが乗ったりする可能性があるという事です。
原因を探してみたところ、【コントロールパネル】→【ネットワーク接続】→【ローカルネットワーク接続】を右クリックで無効にすると問題が解消されます。
つまり、アップルが提供するネットワークドライバが不完全である可能性があります。よって、firefaceを使う時は毎回これを無効にしとく必要があります。でも必要なときだけネット繋ぐようにすればアンチウィルスもインストールする必要がないので逆に健全かもしれませんね。
ついでにCubase 5もインストールしてみました。Steinbergのサイトから最新版のアップデーター(現時点で5.1.1)1も入手してインストールします。インストール時にエラーが表示され、立ち上げる事ができなかったため、Microsoft Framework最新のeLicenncerをインストールしました。その後正常に起動し、マルチで録音も試したところ、問題なく使えるようでした。

2010/03/11

サラウンド入門

日本の映画業界の盛り上がりや、デジタル放送によるサラウンドコンテンツの増加もあり、今後サラウンド制作の知識は、どんどん必要になっていくことと思います。
さて、日本国内にとどまらず世界で活躍する日本が誇るサラウンドの匠、沢口真生氏、中原雅考氏、亀川徹氏が執筆した書籍が発売になります。
サラウンド入門
著者:沢口真生,中原雅考,亀川徹
発行:東京藝術大学出版会(ISBN987-4-904049-14-3)
定価:1,575円(本体1,500円)
B5サイズ・223ページ
1章 2チャンネル vs サラウンド(by 沢口)
2章 サラウンドの歴史(by 亀川)
3章 サラウンド再生環境の構築(by 中原)
4章 サラウンド音場のデザイン(by 沢口)
5章 サラウンド収音手法(by 亀川)
6章 将来の研究動向(by 亀川)
付録1 制作の実際(by 沢口)
付録2 知識から実践へのヒント(by 沢口)
付録3 <機材>ポータブル マルチチャンネルレコーダー(by 沢口)


http://www.sona.co.jp/products/2010/03/11/news/surroundhandbook

入門書という事で、わかりやすく丁寧に解説されているとの事。
サラウンド大国NIPPONとなる様な、優秀なサラウンドクリエーターが今後日本からどんどん生まれてくるかもしれませんね。

RMEのワードクロック

RMEを使っているある巨匠エンジニアの方のお話です。機材のスペックとかはほとんど気にせず、ご自身の耳だけを頼りに機材選びやコンテンツ制作をされる超ベテランの方なのですが、RMEを使い始めてからしばらくの間は、外部のクロックを接続してRMEを同期させていました。
しかし、ここ最近はずっとワードクロック接続がなくなっていることに気づきました。「クロック接続しなくなったんですね。なぜですか。」と聞いてみたところ、「RMEのクロックは悪くない事がわかったから。後、外部クロック必要ないなら余計な機材が減るからそうした。」とおっしゃいました。
RMEのクロックは評判がよいことは有名ですが、それは搭載されるSteadyClockというジッターを抑制する機能によってものすごいジッターの少ない(1ナノ以下)のクロックが出るからの様です。これは開発者によると100MHzの高速な回路で動いているものだとか。

HDSPe AIO



PCオーディオにおいて、Fireface 400Fireface UCは定番のモデルとして使用されていますが、最近ではHDSPe AIOが注目されており、非常に多くの方々に買っていただいています。

それでは実際にFirefaceとHDSPe AIOはどちらがよいの?ということについて考えてみました。
もちろん音の好みは人それぞれですので、それ以外の事についての話になります。
まずAIOは、Firefaceシリーズと同様のクロック抑制機能、ミキサー/パッチベイ機能、ドライバ機能を搭載しているので、仕様として異なる点は、
  • 入出力端子
  • 接続規格(デスクトップ専用のPCI Express)
ということになります。
HDSPe AIOのよい所は、RMEインターフェイスの中でも最も安い製品であり、上位製品と同じ性能を持っている事です。安い=音が悪いということは一切ありません。
HDSPe AIOに標準で搭載される入出力は
  • ステレオ・アナログ*入出力(RCA) x 1系統 (192 kHz対応)
  • ADAT入出力 x 1系統 (S/MUX4により最大192 kHz対応)
  • SPDIF入出力 x 1系統 (192 kHz対応)
  • AES/EBU入出力 x 1系統 (192 kHz対応)
  • MIDI入出力 x 1系統
  • ヘッドフォン出力 x 1系統 (192kHz対応)
ということで、2chでの再生オンリーの方はFirefaceだと余計な端子がおおいので、AIOでOKということになります。
ですが、AIOは様々なオプションを追加することができるので、例えばワードクロック入出力を追加したり、将来的にアナログ入出力を増設したりということが簡単に行えるので、環境に合わせてカスタマイズする事ができるのです。
また、標準ではRCAのアナログ入出力で、HIFI機器と接続するときには重宝します。標準がTRS端子の場合、多くの方は変換アダプタを利用されると思いますが、変換アダプタで接続接点が増える事で音は劣化する確立が高くなるということも聞いた事があります。
さらに追加できるのはオプションだけではなく、他のHDSP/HDSPeシリーズとも組み合わせられるため、例えばHDSPe RayDATと一緒に使う事で、4系統のTOSLINKに様々な機器(TV、DVDプレイヤー、ゲーム等)を接続し、アナログ出力させたりする事ができます。
つまり使い方次第でとんでもないオーディオシステムを構築できてしまう訳です。
これに対してFirefaceの良いところ(AIO)にないことは
  • ノートPC、デスクトップの両方で使えること
  • 電源を変える事ができる
等が考えられます。(電源を変える事はメーカーとしては推奨していない事ですので自己責任でお願いします!)
Firefaceも3台までは同時に使えるので拡張という意味では大体同等ということになるのでしょうか。
リビングにデスクトップ、書斎にノートというパターンは多いと思いますので、それぞれにAIOとFirefaceを常設しておくとまた便利かもしれません!

2010/03/04

Fireface 400/UCをAV中継機として使う。

先日、我が家のAVシステムについてある方に話しましたら、「え〜、Firefaceってそんなことできるんだ!」と言われました。どういう事かと言いますと、こういう事です。

再生するものは以下の通りです。
【PC】CD、mp3、flac、DVD、YouTube、iPhone、Podcast、ネットラジオ等
【PlayStation3】:Blueray、DVD
【レコードプレイヤー】:レコード
【TV】:テレビとPCとPS3の映像
レコードのフォノアンプの代わりにDJミキサーになっていますが、役割はフォのアンプと同じです。
またFirefaceの後につながっているミキサーはプリアンプと同じです。音量レベルの調節用に使っています。
スピーカーはパワードを使っていますが、これはパッシブでパワーアンプをはさんでいることが一般的かと思います。
PS3の音声はHDIMで映像と音声をデジタルで TVに送り、音声はTOSLINKでFirefaceにいくようになっているので、テレビの音とPS3の音はTOSLINKでFirefaceに送られDAされるようになっています。
上の図には入っていませんが、AUX INと言いますか、こういうケーブルをFirefaceの空き入力に指して、友達がipodを持ってきたときに簡単につなげて音楽が聞けるようになっています。
さてここまで説明したときにある人は「Firefaceの入力の切替はTotalMixでやるの?そうだとしたらややこしいね。」と言いました。
実はプリアンプの様に「CD」、「Tuner」等の切替はしません。
どういうことかと言いますと、Firefaceの場合、入出力のルーティングを自由に行えるので全ての入力が常にスピーカー/プリアンプ等に接続されている出力端子に方向付けされていれば良い訳です。
つまり
Firefaceの入力チャンネル1〜2に接続されている機器を出力チャンネル1〜2に、
入力チャンネル3〜4に接続されている機器を同じくチャンネル1〜2に、
入力チャンネル5〜6に接続されている機器を同じくチャンネル1〜2に、
と行った具合に設定していく訳です。
実際にやってみましょう。
まずわかりやすくミキサーの入力段(一番上)にラベルを付けてみました。ラベル覧を右クリックで入力できます。こうすると何の音声がどこに入ってきているかがわかります。

入力するとこうなります。
ではまずターンテーブルの入力をスピーカーがつながっている出力チャンネル1〜2に出力されるように設定します。
出力段(一番下)のチャンネル1〜2が選択されている(ハイライトされている)ことを確認してます。
そして先ほどラベルを付けた一番上の段のレコード入力のフェーダーを0dBまであげます。(control + クリック)
そうすると一番下のチャンネル1〜2にレベルが見えると思います。これでターンテーブル入力がFirefaceのチャンネル1〜2出力から出るようになりました。
同じ要領で、TV入力、iPod入力等のファーダーあげていくと、入力される全ての信号が同じスピーカーから出力されるようになります。


これで入力の切替などをしなくてもなっている物はスピーカーから聞こえるようになります。
TVからの光をデジタルでFirefaceに繋ぐ場合はFireface Settings画面で「Optical」を「SPDIF」に設定する必要があります。
そして再度にこの設定をFirefaceの機体の中のメモリに保存します。これをすることで、Firefaceがパソコンにつながっていなくても上記で設定した事がそのまま機能します。
Fireface Mixerのメニューにある「Options」内にある「Flash Current Mixer State」をクリックするだけです。

Foobar2000のASIO再生にてサンプリングレートが変わると出力がリセットされてしまう問題

表題の件ですが、困っていた方も多かったかもしれません。
私も毎回苦労していました。

解決方法をみつけました。

環境設定(Preference)の中にDSP Managerという項目があり、ここでReSamplerという項目を追加します。


そして選択された状態でConfigure Selectedをクリックすると再生するサンプリングレートを設定できるのですが、ここで例えばどのようなファイルでも96kHzで再生する様に設定しておけばよい訳です。


ちなみに44.1kHzの音を上記の設定をして96kHzでならしても音は良くも悪くもならないはずです。ただ、出力がリセットされないというだけの事です。

レコーディングセミナー


本ブログにも何度か登場している行方洋一大先生がレコーディングエンジニアセミナーを行います。場所は神戸なので関西の方は是非どうぞ。

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東芝EMIのチーフ・レコーディングエンジニアとして日本のレコーディング業界を創成期から支え続け、現在もリマスタリングや高音質音楽配信などの多方面で活躍する行方洋一氏によるレコーディングセミナーを行います。実際にマイクなどの録音機材や行方氏が携わったマスター音源などを使用しながら、行方流のレコーディングノウハウや仕事術などについて分かりやすく紹介していただきます。

日時:2010 年3 月28日(日)開場13:30 開演 14:00 
会場:ジーベックホール  ※ポートライナー中埠頭駅下車すぐ

■お申し込み・お問い合わせ先■
(株)ジーベック 〒650-0046 神戸市中央区港島中町7-2-1 
TEL : 078-303-5600 / FAX : 078-303-4632 / E-mail : daihyou@xebec.co.jp
匠ワークショップ係 
定員:200 人(先着順で定員になり次第締切) 
締切:2010 年3 月26 日( 金) 午後5 時必着

シンタックスホームページ

最近、シンタックスのホームページの表示が遅かったり、見れないことがしばしばあります。サーバが不安定な状態で、今緊急で移行を行っているようです。

ご迷惑をお掛けしておりまして誠に申し訳ございません。

全力で取り組んでおりますので今しばらくおまちください。