最終回の今回は、シンタックスさんで取り扱い始めたばかりの、そして昨年から私が使い始めたSEQUOIA(セコイア)をフィーチャーして話を進めていきたいと思います。
その前に…私が今までずっとMac OS9 での最終バージョンのSonic Stduio HDを使ってきた理由を簡単にお話ししたいと思います。
まず、元々、Sonic Solutionsの時代から使っていて、使い慣れていたこと、 そして音に対する信頼性やDDPのLoadBackが出来ること 、ノイズ処理プラグイン(別売)のNonoiseを導入済みで、 これが結構使いやすく優秀だったことなどが理由として挙げられま すが、何年も前にすでにサポートは終了していたものの、 それでもまだ使える状態であったことで、ずっとMac OS9環境で使っていました。
ただ、業務で使うにあたって、どうしても次のマスタリング・ ソフトウェアを検討しておく必要があったわけです。それで、数年前に、Sonic Studio HDの後継であるsoundBladeはもちろん、SEQUOI Aも導入を検討したことがあったのですが、その段階では、まだS EQUOIAを導入するに至りませんでした。
なぜその時にSEQUOIAを導入しなかったかというと、DDPのLoadBackが出来ず、DDP作成後、別のソフトウェアでチェックをしなければならないということに抵抗があったからです。導入検討をした当時のSEQUOIAのバージョンは、現在よりも数世代前のものでしたが、現行のバージョンでは、問題なくDDPのLoadBackが出来るようになっていたということがわかり、昨年、私が独立したタイミングで、自宅作業用、また将来的に、現在私のマスタリング・メイン・スタジオになっている渋谷のアンズサウンドのスタジオでも、私のメイン編集機として使っていくことになる可能性も考えた上で、最終的にSEQUOIAを導入することになりました。 LoadBack機能の有無がなぜ重要なのかは、このブログのVol.2を最後まで読んで下さった皆様にはおわかりかと思います。
まず、SEQUOIAを導入した理由を端的にまとめると…
- 音質が良いこと
- インターフェースに依存しないこと
- 優秀なプラグインがいくつも標準装備されていて、尚かつ、手持ちのVSTプラグインを追加でインストール出来ること
- 安定性が高いこと(これはプロのスタジオで使う場合、とても重要な要素になります)
ということになりますが、この価格帯でありながら、私のような独立した個人経営のエンジニアには、とてもコストパフォーマンスが良く、384kHzまでのハイ・サンプリングレートにも対応していますから、迷う要素はほとんどなかったと言えます。
実際、他のマスタリング用ソフトウェアでは、インターフェースが推奨されるものである必要があったり、マスタリングの最終段階で比較的多く使われるノイズ処理のプラグインがオプション(別売)であったり、そういった部分を全て含みますと、マスタリングのシステムは得てして高額になりやすいのです。大規模のスタジオならともかく、小規模のスタジオであったり、独立した個人経営のエンジニア(マスタリング・エンジニアで独立して個人で動いている人は実はあまり多くないのですが)にとっては、設備投資資金は頭が痛い問題なのです。また、アウトボードのマスタリング用エフェクター類も高価なものが多く、これらは重要かつ切実な問題ですね。
では、話を戻して、SEQUOIAの特徴と私が導入することにした理由について、もう少し具体的に説明しますね。
1. 音質について
最終マスターですので、やはりこれを無視するわけにはいかないですね。
で、使えなくなるまでは使い倒そうと(笑)思っていました。
今もアンズサウンドでは現役で活躍していますが、これが使えなくなった時のことを考える必要があり、次の候補については、度々、検討してきました。そして、次の候補の選定に伴い、使い勝手という意味では、使い慣れたSonicを継承しているsoundBladeが候補としては有力だったのですが、音のクオリティという部分に関して熟考した際に、384kHz/32bit浮動小数点フォーマットまで対応しているSEQUOIAが、今度こそ、私に有力な候補の一角として現れることになりました。
音質がなぜ良いのかは、シンタックスジャパンのSEQUOIAのウェブサイトに詳しく載っていますので、そちらを参考にして頂くのが一番分かりやすいかと思いますが、実際使ってみて感じたのは、高精細で限りなくピュアな音を追求しているMAGIX社のSEQUOIAは、Dithering機能を含め、とても信頼のおけるものでした。
※Dithering機能:24ビットや32ビットで処理されているデジタル信号を16ビットで出力する場合などに信号の劣化を抑える目的で、デジタル音声に微少なノイズを混ぜることにより、見かけ上、より元の音声に近づけるという手法。
SEQUOIAを導入するにあたって、特定のインターフェースに依存しないことは、やはり独
立したばかりの私にはとても大きなアドバンテージでした。Sonic Studio HDは固定のインターフェースが必要でしたし、soundBladeも選択肢があるとはいえ推奨されるモデルがあり、また他のソフトウェアに関しても、推奨されるインターフェースやそのソフトウェアに固定のインターフェースがセットになってしまうものもあるのです。ですから、そのための設備投資も必要になってきます。
SEQUOIAでは、ソフトウェアそのものに、最初から優れたプラグインが標準装備されています。中でも、高性能なノイズ処理機能が標準装備されていること。これは、SEQUOIAを選ぶ要素としてとても重要でした。
例えば、下の画面では、赤い囲み部分がノイズになるのですが、これを処理すると…
このような感じで、必要な音はそのままにノイズ部分だけを綺麗に取り除いてくれます。
さらに、このSpectral Cleaningはリアルタイムに処理をしてくれて、尚かつ、処理後と処理前を聴き比べるのにも、すぐに切り替えが出来るので、結果が良ければ実行処理という具合に作業が早いというのが特徴です。
また、他のプラグインとしては、EQやDynamics系、等々、優秀なプラグインが標準搭載されていますので、私の場合、Sonicを使っていた時にはそう多くなかったアプローチですが、音決めの最終段階としてSEQUOIAのプラグインを使うということが、これから増えていきそうです。
特に、AM-MunitionというDynamics系のプラグインは、とてもサウンドがナチュラルで、用途によってパワフルにもライトにも使えるので、アナログEQ、COMP→A/D後、音調整の最終段に使用しても、デジタル臭さがなく、とても使いやすいと思いました。
このOffsetというのは、例えていうなら「のりしろ」のようなもので、CDプレーヤーで再生した時に、頭カケを防止するためのものです。最近のCDプレーヤーは昔のものに比べると精度がかなり上がっていますが、それでも1曲目や、各トラック頭に飛ばした時など、ギリギリでPQを入れている場合、頭カケをするか、ギリギリ間に合っても、欠けているように聞こえてしまうことがあります。
2. DDP LoadBackとPQシートの出力
先に述べた通り、数バージョン前のSEQUOIAでは、出力したDDPファイルを読み込むこ
とが出来ないということもあり(同じように、DDP出力しか出来ないというソフトウェア
は他にもありますが)、この場合、別のソフトウェアで読み込みをしなければならないの
で、私としては、DDPを出力したソフトウェアに読み込んで最終チェックが出来ないとい
うことは導入の選択肢から除外する1つの要因だったので、これが出来るようになっていた
ということは、前向きに検討する大きな要素になりました。
最後の全聴チェックは、それ程に大切な行程だからです。
また、PQシートもとても重要な項目です。SEQUOIAからPQシートを出力してみると、今
まで使っていたSonic Studio HDと似たような記載のされ方をしていて、長年Sonicを使
ってきた私には、とても馴染みやすいものだとわかりました。Sonicと同じかどうかは大し
た理由ではないかもしれませんが、必要事項が、きちんと出力出来ないソフトウェアもあ
るようなので、POS、ISRC、各曲のタイムや曲間、CD
Time、など、プレス会社さんにと
っても必要である事項が、わかりやすく、きちんと記載されているかどうかは、比較的重
要事項になりますね。
3. インターフェースについて
立したばかりの私にはとても大きなアドバンテージでした。Sonic Studio HDは固定のインターフェースが必要でしたし、soundBladeも選択肢があるとはいえ推奨されるモデルがあり、また他のソフトウェアに関しても、推奨されるインターフェースやそのソフトウェアに固定のインターフェースがセットになってしまうものもあるのです。ですから、そのための設備投資も必要になってきます。
RME Fireface UCX |
私は、元々、RMEのFireface UCXを持っ
ていましたので、SEQUOIAはWindows
ベースですが、MacBook Pro
のBootCamp起動でWindows OSを使う
ことにより、ソフトウェアさえあれば使え
たこと、そして、FirefaceUCXの音に関
しては、以前にインターフェースを幾つか
テストしてみた時に、とてもクリアで繊
細!その素晴らしいコストパフォーマ
ンスに、その場に居合わせた全員がお墨付き!!というくらいでしたから、この組み合わ
せで使えて、しかもPCMなら192KHz32bit(*)まで扱えるということは、とても魅力的で
した。
* 編集注:SEQUOIA自体は384kHzまで対応していますが、Fireface UCXが192kHzまでの対応のため。
また、RMEの製品は安定性も良く、数日立ち上げっぱなしで連日作業をしていてもまった
く問題がありませんでした。RMEと一緒に使うことにより、SEQUOIAも同じく安定性と
いう部分において、最高のパフォーマンスをみせてくれたのです。
大方、このような理由でSEQUOIAの導入を決めたのですが、一つだけ引っかかることが…。
それは、今までMacベースのソフトウェアをずっと使ってきた私にとって、Windowsでしか使えないということでした。音楽業界では、長くMacを使ってきた人達が多いので、実際にWindowsのみの対応という部分をハードルと考える方も結構いらっしゃると思のですが、最近のマスタリング用ソフトウェア、実は、Windows ベースのものが非常に多くなっているのですよね!そう考えると、まぁ、ここはあまり考えるべき問題ではないかなというように考えが変わってきたことで、最終的に導入を決めました。
SEQUOIAのEdit画面 |
実際にSEQUOIA使ってみると、意外と使い慣れたSonicに似ている部分も多く、私にはとても馴染みやすかったですが、Sonicを使っていたかどうかに関わらず、多くのマスタリング・エンジニアにとっても、とても理解しやすく、使いやすいソフトウェアだと思いました。このソフトウェアは、放送局などでのポストプロダクションから、通常の音楽制作におけるマルチトラック録音、さらにはマスタリングと様々な用途に使えますから、マニュアルを真面目に読もうとすると、とても膨大な量になりますが、必要としている部分に関して、何をしたいかがはっきりしていれば、必要な箇所を探していくのは、それ程大変な作業ではありません。
私の場合は、使いたい項目をピックアップして、ショートカットキーを覚えたり、ツール・パレットを利用することで、自分にとって使いやすいようにカスタマイズしていくことで、すぐに新しいプロジェクトに取りかかることが出来ました。
さて、これから、もう少しお付き合い頂き、他にもご紹介したい機能について書いていきますので、是非、最後まで読んで下さいね!
4. 優れたプラグイン
SEQUOIAでは、ソフトウェアそのものに、最初から優れたプラグインが標準装備されています。中でも、高性能なノイズ処理機能が標準装備されていること。これは、SEQUOIAを選ぶ要素としてとても重要でした。
soundBladeではノイズ処理機能(NoNoiseという)は、残念ながら別売オプションになってしまうのですが(Sonic Studio HDでもオプション)、SEQUOIAはオプションでなく、製品に初めから標準装備されているので、ちょっとしたノイズ処理をすることが比較的多いマスタリング作業では、とても助かります。
SonicのNoNoiseは、元々Sonicがノイズ処理ソフトウェアの会社としてスタートしたこともあり、今でもとても使いやすく、意外と良い仕事をしてくれるプラグインで、マスタリングでノイズ処理をする多くの場合は、ちょっとした、プチッとかパチッとかいう、楽器ノイズや、リップ・ノイズ(歌っているときに発するピチッとか、子音から発するような音)などがほとんどですから、そういう処理にはとても威力を発します。そして、ノイズ処理した部分には印がつくので(これを表示したり、しなかったりってことが出来ます)やり直したい時に分かりやすいというのがとても使いやすい部分でした。
それに対して、SEQUOIAのノイズ処理機能ですが、当然、上記のような楽器ノイズやリップ・ノイズの除去を行うプラグインも入っているのですが、特にSpectral Cleaningは、視覚的にとてもわかりやすく、連続したノイズや、例えばライブ録音などで入ってしまった(普通はあまりないでしょうけど)携帯電話や咳の音まで消してしまうことが出来たり、あり得ないようなノイズを比較的容易に取ることが出来る非常に優れたプラグインです。
このような感じで、必要な音はそのままにノイズ部分だけを綺麗に取り除いてくれます。
さらに、このSpectral Cleaningはリアルタイムに処理をしてくれて、尚かつ、処理後と処理前を聴き比べるのにも、すぐに切り替えが出来るので、結果が良ければ実行処理という具合に作業が早いというのが特徴です。
ちなみに、SonicのNoNoiseの場合は、実際の処理には少し時間がかかり、また、実行してからでないと結果がわからないので、実際に処理した後に結果が良くない場合は、Undo(やり直し)ということもあります。その点、リアルタイム処理をしてくれるSEQUOIAのSpectral Cleaningは、とても効率が良いと思います。
AM-Munition |
特に、AM-MunitionというDynamics系のプラグインは、とてもサウンドがナチュラルで、用途によってパワフルにもライトにも使えるので、アナログEQ、COMP→A/D後、音調整の最終段に使用しても、デジタル臭さがなく、とても使いやすいと思いました。
Waves L3 Multimaximizer |
そして、もちろん、SEQUOIA標準搭載のプラグインの他にも、追加でVSTプラグインを使うことができます。例えばWavesプラグインなど、いままで他のソフトで使用していた「資産」を無駄にすることなく、VST対応しているプラグインであれば問題なく使用できるのも、導入に際しては重要なポイントになるのではないかと思います。
5. ISRCの入力
ISRCの入力は、地味な作業ですが(笑)、実はとても気を使うのです。
当たり前ですが、間違えて入力するのは絶対にNGですから、間違いがないように、私は入力後、2度3度チェックしています。
旧譜音源が混ざっている場合や、いくつかのレコード会社さんからの貸し出し音源が入るようなベスト盤、コンピレーション盤の場合は別ですが、新譜音源のみのオリジナルアルバムの場合には、ISRCの入力はとても楽です。ほとんどの場合が連番ですから、最初の1曲目を入力した後に、SEQUOIAの「Add to all indices」という機能を利用することで、あとはSEQUOIAが自動的に連番で入力してくれます。
それでも、最終的にはきちんとPQシートを出力して、曲間なども含め、エラーが起きていないか、間違いがないかなど、チェックは欠かせないですね。
ISRCの入力は、地味な作業ですが(笑)、実はとても気を使うのです。
当たり前ですが、間違えて入力するのは絶対にNGですから、間違いがないように、私は入力後、2度3度チェックしています。
旧譜音源が混ざっている場合や、いくつかのレコード会社さんからの貸し出し音源が入るようなベスト盤、コンピレーション盤の場合は別ですが、新譜音源のみのオリジナルアルバムの場合には、ISRCの入力はとても楽です。ほとんどの場合が連番ですから、最初の1曲目を入力した後に、SEQUOIAの「Add to all indices」という機能を利用することで、あとはSEQUOIAが自動的に連番で入力してくれます。
それでも、最終的にはきちんとPQシートを出力して、曲間なども含め、エラーが起きていないか、間違いがないかなど、チェックは欠かせないですね。
すこし話が反れてしまいますが、この「Maker/CD Index Manager」の画面に「Global CD
Offsets」という項目があるのがわかると思います。このブログのVol.2では特に触れなかったことなので、ここでご説明致しますが、実は、CD マスターを作成する際には必ずOffset(オフセット)というものを入れます。
このOffsetというのは、例えていうなら「のりしろ」のようなもので、CDプレーヤーで再生した時に、頭カケを防止するためのものです。最近のCDプレーヤーは昔のものに比べると精度がかなり上がっていますが、それでも1曲目や、各トラック頭に飛ばした時など、ギリギリでPQを入れている場合、頭カケをするか、ギリギリ間に合っても、欠けているように聞こえてしまうことがあります。
Offsetの長さは、はっきり決まっていることではないので、エンジニアさんや作品などにより違いますが、通常、曲間がある場合、又は曲間がほとんどない場合でも、多少余裕がある場合は10フレームとか、数フレーム前に実際のPQが入るように、SEQUOIAなら上記の「Maker/CD Index Manager」という画面で指定します。そして、曲終わりも余裕を少し持たせるためにEnd Offsetを入れることが多いですね。ライブものや、曲間がクロス・フェードしている場合など、Offsetが必要ない場合は、個別に0フレームに設定したりします。
PQについて、先程、「エラーがないかどうかのチェックをする」と述べましたが、実は他にも、前のスタートIDから次の曲のスタートまで、つまり1曲の長さが4秒ないとエラーになってしまうとか、曲間1秒以内はEND PQは入れられないとか、そういったRed Bookに準拠するいろいろな規定があり、POSやISRCも桁数が決まっていますので、その桁数に合わない場合など、何か間違いがあれば、エラーメッセージが出てきて修正することになりますが、一応最後に必ず自分の目で見て最終チェックすることは必要不可欠です。
ちなみに、1曲の長さが4秒以下の曲なんて無いだろうと思った方もいらっしゃるかと思いますが、アルバムによっては、1〜2秒程度のジングルが1トラックということもありますので、その場合には、曲間で調整が必要になったりすることがあるのです。
ちなみに、1曲の長さが4秒以下の曲なんて無いだろうと思った方もいらっしゃるかと思いますが、アルバムによっては、1〜2秒程度のジングルが1トラックということもありますので、その場合には、曲間で調整が必要になったりすることがあるのです。
6. ファイルの書き出し
最近のソフトウェアはDDPの出力が比較的早いのですが、私が使っていたSonicでは最大2倍速でしかDDPの出力が出来なかったので、この作業が早くなると検聴作業に早く入れますので、とても助かりますね。
また、遠方へのクライアントさんへ、確認用として、又は配信用などの用途のために、Wavを始め各種ファイルフォーマットへの書き出しを行うことがあるので
が、SEQUOIAは書き出しもスピーディーで、また、曲間を含めたり、含めなかったり、そういった設定も出来るので、用途によっての使い分けも出来て、これもとても便利だと思いました。
音承用CD-Rの作成も早いですし、DDPの読み込みも早いので、これらの作業がスピーディーに出来ると、立ち会いで来られているクライアントさんの待ち時間も少なくなり、効率的ですね。
が、SEQUOIAは書き出しもスピーディーで、また、曲間を含めたり、含めなかったり、そういった設定も出来るので、用途によっての使い分けも出来て、これもとても便利だと思いました。
音承用CD-Rの作成も早いですし、DDPの読み込みも早いので、これらの作業がスピーディーに出来ると、立ち会いで来られているクライアントさんの待ち時間も少なくなり、効率的ですね。
それから、もしかしたら私だけかもしれませんが(笑)、プラグインやメーター表示、ビジュアル的にもなかなかカッコ良くて、ワクワクしますね!!ぱっと見た感じ「あれ?この見慣れないカッコいいのは何?」みたいなのもあり、また、メーターも、ラウドネスとピークメーター、アジマス、などいくつかの表示をまとめて見ることが出来ますので、聴覚的にも視覚的にもチェックがきちんと出来るのが嬉しいですね。
さて、この連載の最後のVol.3では、私が実際にSEQUOIAを使ってみて、いいなと思ったことを抜粋してご紹介させていただきましたが、如何でしたでしょうか?
まだまだ、ご紹介したい機能もあるのですが、あまり機能についてお話ししても、マニュアルみたいになってしまいますので(笑)、この辺りで、このマスタリングについてのブログを終わらせて頂くことに致します。
総合的に感じたこととしては、マスタリング用のソフトウェアとして、確実に必要なことをきちんと押さえつつ、サウンドのクオリティがとても高いこと、そして、きっとどのソフトウェアから移ってきても、使いこなすまでに、それほど時間がかからないであろうと思うことなど…とにかく、とても優秀なソフトウェアだということです。
そして、RMEのFireface UCXとSEQUOIA、どちらも長時間の作業に非常にタフであることは、プロの現場、プロのエンジニアにとって、ストレスがなく、安心して作業に集中出来るという重要な意味を持っていることになります。
最後に、このSynthax Japan Staff Blogを読んで下さった皆様と、この場所を貸して頂きましたシンタックスジャパンのスタッフの皆様に御礼を申し上げたいと思います。
また、私がこれからSEQUOIAを使っていく中で、追加の情報や、マスタリングのことについて比較的質問が多いことなど、ここで書ききれなかったことを、私のホームページやブログ、フェースブックにも随時書かせて頂きたいと思います。
シリーズ3連載、ご覧いただき本当にありがとうございました!
レコーディングスクール卒業後、マスタリング・エンジニアとして株式会社ハリオンに入社。2002年ハリオン退社後、アンズサウンド(後に株式会社アンズサウンド)に加わる。昨年(2014年)9月にアンズサウンドを退社、独立し、10月より屋号Winns Masteringとして活動を開始。2013年頃からは、CDマスタリングのみならず、ハイレゾ、特にDSD編集マスタリングなどにも力を入れて、SACDの作品にも関わっている。
メイン・マスタリング・スタジオは引き続きアンズサウンドを使用。1bit編集は、KORGのスタジオ、G-ROKSにあるClarity(試作品ゆえ、使えるのは国内で3人ほど)を使い、その音源を元に、アナログ アウトボード機器を使ってマスタリング。1bitの限りない可能性、そして、音の質感、空間の広さなど、素晴らしいサウンドを多くの方に体験して頂きたく、今後、この分野でさらに活躍し、大きく動いていく予定。もちろん、CDマスタリングも従来通り継続し、ロックからクラシック、ジャズまで、幅広い作品に携わっている。ロックのような力強さと、ジャズ、クラシックのような繊細さを使い分け、楽曲のもつ世界を引き出すことに定評がある。
Winns Mastering 連絡先
TEL:044-712-0813
E-mail:aibara@winns-mastering.com
URL:http://winns-mastering.com
レコーディングスクール卒業後、マスタリング・エンジニアとして株式会社ハリオンに入社。2002年ハリオン退社後、アンズサウンド(後に株式会社アンズサウンド)に加わる。昨年(2014年)9月にアンズサウンドを退社、独立し、10月より屋号Winns Masteringとして活動を開始。2013年頃からは、CDマスタリングのみならず、ハイレゾ、特にDSD編集マスタリングなどにも力を入れて、SACDの作品にも関わっている。
メイン・マスタリング・スタジオは引き続きアンズサウンドを使用。1bit編集は、KORGのスタジオ、G-ROKSにあるClarity(試作品ゆえ、使えるのは国内で3人ほど)を使い、その音源を元に、アナログ アウトボード機器を使ってマスタリング。1bitの限りない可能性、そして、音の質感、空間の広さなど、素晴らしいサウンドを多くの方に体験して頂きたく、今後、この分野でさらに活躍し、大きく動いていく予定。もちろん、CDマスタリングも従来通り継続し、ロックからクラシック、ジャズまで、幅広い作品に携わっている。ロックのような力強さと、ジャズ、クラシックのような繊細さを使い分け、楽曲のもつ世界を引き出すことに定評がある。
代表作抜粋と関わった主なアーティスト
松居慶子「Soul Quest World Tour〜Live in Tokyo〜」
(2015年4月22日発売、5月下旬アメリカ発売予定)
北村憲昭指揮 スロヴァキア・フィルハーモニー・オーケストラ「運命、他」
(SACD 4.0chSurround)
北村憲昭指揮 ワルシャワ・フィルハーモニー・オーケストラ「海、他」
(SACD 4.0chSurround)
北村憲昭指揮 ワルシャワ・フィルハーモニー・オーケストラ「火の鳥、他」
(SACD/CD Hybrid)
Jikki「Pop Metal Guitar Venus +1 Remastered」
CONVENIEN STYLE「カラジウム」
Pearl「Profess」
トライポリズム(美勇士)「トライポリズム」
Camel Rush「Life is once」
HEROZ SEVEN+「サムライロード」
葉加瀬太郎meet 原田太三郎「THE BEST VISION」
古澤巌「ダンディズム・ヴィンテージ」
山根麻以「やさしいきもち」「きんのひも」
高橋洋子「あ・う・ん」
イカルス「イカルスの逆襲」
織田裕二、影山ヒロノブ、柳兼子、鳥羽一郎、Nona Reeves、Spicy Chocolate、渡辺豪、JazzDialogue
等々 他多数
(2015年4月22日発売、5月下旬アメリカ発売予定)
北村憲昭指揮 スロヴァキア・フィルハーモニー・オーケストラ「運命、他」
(SACD 4.0chSurround)
北村憲昭指揮 ワルシャワ・フィルハーモニー・オーケストラ「海、他」
(SACD 4.0chSurround)
北村憲昭指揮 ワルシャワ・フィルハーモニー・オーケストラ「火の鳥、他」
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