2013/09/24

Fireface UFX・UCX AR+

クラスNo.1の販売実績を誇るRME Fireface UCX/UFXの性能を最大限に引き出すバンドルセットの登場です! その名も、、、

Fireface UFX・UCX AR+

「エイ・アール・プラス」と呼んでください! 
AR+ には、Advanced Remote(アドバンスド・リモート)という、カスタマイズ可能なリモート・コントローラーが付属しており、 これによりTotalMix FXの様々な機能を手元でコントロールする事が可能になります。Advanced Remoteによって、ご自宅の作業環境が、さらに便利で快適なものへと確実に拡張される事をお約束いたします!!
では、早速、Advanced Remoteで何ができるのかを見てゆきましょう。
まずは、基本のデフォルト状態そのままでの使い勝手を確認してゆきます。

① 「Main Volume & Dim ….& Recall」

まだ、ボリュームのコントロールをマウスで行っていますか?
MainのボリュームはUCX/UFX本体のノブで行っているという方も多いとおもいますが、DimやRecallは?  やはりマウスで行っているという方が多いとおもいます。 Advanced Remoteを使えば、大きくて手に馴染むノブでMainのボリュームや、ヘッドフォンのボリュームを調整する事が可能です。また、Dimはメイン・ボリュームのノブをプッシュするだけ、そしてRecallはボリューム右下のボタンでON/OFFが可能!  人間工学に基づいたボタン配置で快適コントロールが約束されています。

「Dim/Recallってなに?」

Dim(ディム)とは、設定した一定の音量(デフォルトでは、—20dB)ボリュームを下げる機能です。現在のボリューム位置を保持したまま一時的にボリュームを下げる事ができることができるので、作業中に電話対応をしなくてはいけない場合や、ちょっとボリュームを小さくしたいんだけど、現在のボリューム位置は動かしたくない、、、という場合に便利な機能です。 スタジオのミックス卓には、必ず付いている機能です。
Recall(リコール)とは、[Setting]ダイアログにて設定されたボリュームの値が適応される機能です。 つまり、Recallボタンを押すと、現在のボリューム・フェーダー位置がどこにあっても、事前に設定した値までボリューム・フェーダーがジャンプします。ミックスの作業をしていると、音量の大きさでミックスの聞こえ方が変わるため、それにつられて自然とミックスが変化してしまう事がよくあると思います。 事前に、自分のスタジオ環境でベストな音量を知り、それを[Setting]画面にて入力しておけば、いつでもその「最も適切な」ボリュームへと戻る事ができます。便利ですよね! なお、デフォルトでは、-10dBに設定されています。
DimとRecallの設定は、TotalMix FXの[Option]>[Setting]にて行います。
詳しくは下記を参考にしてみてください。

② Monitor A/B Select

TotalMix FXには、2系統のモニタースピーカーを切り替える機能があります。そして、Advanced Remoteを使えば、その切り替えをボリュームノブの左下のボタンで簡単に行うことができます!
ミックス作業時に、ラージとニア・フィールドと言ったような、大きいスピーカーと小さいスピーカーでミックスを聞き比べて、どちらのスピーカーでも同じように聞こえるようにミックスを調整するというのは、すべてのエンジニアが行っている常套手段です。 そして、この聞き比べを行うには、モニター・セレクターが必要です。 通常、モニター・セレクターは単体のハードウェアを導入して行う事が多いのですが、余計な機材をインターフェイスとスピーカーの間に設置する事で音質の変化が起こってしまう事もよくありますし、何より余計な出費がかかります。RME Fireface UCX/UFXを使えばTotalMix FXにこの機能がデフォルトで備わっているため、ミックス作業時にとても重宝します。
モニタースピーカーのA/B切り替えを行うためには、事前にTotalMix FXでSpeaker Bを設定する必要があります。
設定は下記を参考にしてみてください。

③ Talkback

TotalMix FXには何とTalkback(トークバック)機能まで、デフォルトで付いているんです。 ここまでできるのはRMEだけ!
このボタンをクリックすると、Phones 出力のすべての信号が、[Setting]ウィンドウで設定された量だけ抑制され、同時にコントロール・ルームのマイク信号([Setting]で定義されたソース)がPhonesへ送られます。マイクのレベルはチャンネルの入力フェーダーで調整します。
(TotalMix FX v0.99以降では、Phones出力のみに送られていたTalkback信号をすべてのチャンネルに設定可能になっています。)
用意するのは、トークバック用のマイクだけです。

「Talkbackって何?」

よくプロ・スタジオで、エンジニアがミキシング・コンソール上にあるボタンを押しながら「じゃあ次テイク2いってみよっかー!」などマイクに向かって話している図ってありますよね? あれは、録音ブース内にいる演奏者に対して指示をだしているのですが、このTalkback機能が無いと、エンジニアとコミュニケーションを取るために、いちいちブースから出てこなくてはいけなくなります。 通常、録音ブースのあるプロ・スタジオにしか必要のないTalkback機能ですが、ご自宅の環境でも、例えばスタジオの部屋とは別の部屋(ベッドルームやお風呂場など)を録音ブースとして使用する事により、このTalkback機能を有効に使う事ができます。 演奏者に対しての、演奏しやすい快適な環境の提供は、演奏者の表現を最大に引き出し、ひいては作品のクオリティーに大きく貢献します。是非、この機会にTalkback機能を使ってみてください!

④ Advanced Remoteカスタマイズ

さて、ここまで読み進めていただいてお解りのようにAdvanced Remoteは、デフォルト状態でも相当に便利に使う事ができるのですが、ボタンのカスタマイズを行い自分の環境にあったボタン設定を行う事で、さらに別次元の便利さを体験する事ができます。
では、早速、カスタマイズを行ってみましょう!
カスタマイズの設定は、とてもシンプルです。
TotalMix FXのアプリケーション・メニューのOptions>Key Command Settings…を選択します。
表示されたウィンドウにて各ボタンの機能を選択します。
機能名はすべて英語表記になっておりますので、下記のリストを参考にして機能の選択を行ってください。
各ボタンに希望する機能を選択しましたら、その次にその右側にあるプルダウン・メニューから、ボタンの挙動を選択します。 ボタンの挙動は下記を参考にしてください。
Toggle(トグル):Toggleとは「同一の操作で二つの状態を交互に切り替える事」という意味になります。例えば、Speaker BをToggleに設定すると、Speaker A(Main)とBをボタンを1押しすることにより切り替えを行う事ができます。
Enable(イネーブル):Enable とは、「可能にすること」という意味となり、特定の機能をONにします。例えば、Speaker BをEnableに設定すると、Speaker BボタンをONにします。(連続で同じボタンをおしてもOFFにはできません。)
Disable(ディスエーブル):Disableとは、Enableの逆で「無効にすること」という意味となり、特定の機能をOFFにします。例えば、Speaker BをDisableに設定すると、ON状態のSpeaker BボタンをOFFにします。(連続で同じボタンをおしてもONにはできません。)
Push(プッシュ):Pushとは文字通り「押す」という意味になり、ボタンを押している間だけ、その機能がONになり、ボタンから指を離すとOFFになります。 例えば、TalkbackボタンをPushに設定すると、ボタンを押している間だけ、Talkbackが機能し、ボタンから指を離すと自動的にOFFになります。



最後に、、、オマケ
「Advanced Remoteでヘッドフォンのボリュームをコントロールする方法」
例えば、Advanced RemoteのAボタンを押すと、スピーカーのボリュームコントロール、Bボタンを押せば即座にヘッドフォーンのボリュームコントロール、という具合に設定して便利に使う事ができます。
TotalMix FXの設定方法をビデオにしてみましたので、参考にしてみてください。

2013/07/17

速報!RME を Logic Pro X で使ってみました

昨日(2013年7月16日)いきなり発表されて話題となっている Logic Pro X ですが、ちゃっかりその話題に乗っかろうと思い立ちまして、早速 RME のオーディオ・インターフェイスで動作チェックしてみましたので、速報にてお届けいたします。
新機能やソフトウェア的な内容は他のレビューサイトで取り上げられるかと思いますのでそちらにお任せするとして、ここでは実際に Fireface UCX を接続してざっと使ってみた所感をお伝えしたいと思います。
※今回のレポートはあくまで弊社環境での実験結果であり、弊社およびRMEがすべての環境での動作を保証するものではありません。予めご留意ください。
デバイスの認識はあっさりと完了しました。先に Fireface UCX を接続しておいてから Logic Pro X を起動すると、下記のようなダイアログが表示されますので「使用」をクリックするとデバイスの指定が完了します。もし後で設定する場合は、Logic Pro X > 環境設定 > オーディオ にて指定できます。
環境設定の画面では、デバイスに関するその他の項目も設定できます。I/Oバッファサイズはデフォルトでは128なのですが、Logicは32まで詰められますので、それで試してみることにします。
44.1kHzの場合、ラウンドトリップのレイテンシーは3.5ミリ秒となりました。ちなみに、これは Fireface UCX を USB 接続した時の値です。
ちなみに、FireWire で接続した場合は4.4ミリ秒でした。Mac ではやはり USB 接続の方が速いようです。
なお、内蔵の入出力デバイスを指定するとレイテンシーはさらに短くなるようです。システムのバスに直接アクセスしているからなのでしょうね。
ここではせっかく(?)なので、192kHzに設定してみました。当然ながらレイテンシーはさらに詰まって2.0ミリ秒となっています。ここまで来ると、ソフトウェアの再生をモニタリングしながらの重ね録りもストレスなく行えるはずですが、果たしてシステムの方がついてこれるのか、興味津々。。。
早速 192kHz/24bit のマルチトラックのプロジェクトを作成してみました。いろいろカラーリングは変更可能のようですが、デフォルトだとダークで大人しめのテイストですね。これはこれで見やすくて好感が持てます。
ところで、CPU負荷の状況をモニタリングするためにメーターを出したかったのですが、表示するのになかなか手こずりましたので、情報を共有しておきたいと思います。画面上部にあるLCD表示部分を右クリックすると「コントロールバーとディスプレイをカスタマイズ...」というメニューがでてきますので、そちらを選択します。
下図の様な設定画面がでてきますので「LCD」欄で「カスタム」を選択して、「負荷メーター(CPU/HD)」を選択します。
今回使用した Mac は、MacBook Pro 13inch(mid 2012, 2.9GHz Intel Core i7 8GB RAM)だったのですが、192kHz/24bitで16トラックのオーディオを再生した際の平均的な負荷は下図のような感じです。数値が表示されないので何とも判断しづらいのですが。。。
ちなみに、同じ仕様のデータを Studio One 2.5 で再生したところ下図のような感じになりました。やはり Studio One は全体的に動作が軽いですね。バッファサイズは 64 サンプルまでしか選べないためそうしていますが、双方でバッファを増やしてもあまり違いはありませんでした。
Logic Pro X では、再生中に Finder に戻って別の作業などを行うと何度かエラーで再生が止まってしまいました。192kHzでしかも内蔵HDDからの再生だというのもあるかも知れませんが、やはり録音・再生中は他の操作は極力避けた方が良さそうです。
一方で、既存のトラックをソフトウェアでモニタリングしながらの重ね撮りは非常に快適に動作しました。エフェクトなどを多用する場合はもう少しCPUスペックがあった方がいいかもしれませんが。
ということで、Logic Pro X での動作検証を速報にてお届けいたしました。いくつか注意点がありますが、一通り快適に安定の RME クォリティで使用できましたので、アップグレードされた方は是非 RME のオーディオ・インターフェイスをお試しください。

2013/07/05

Windowsのミュージック・プレイヤー「MusicBee」をRMEインターフェイスで試してみました


MusicBee
ここしばらく、日本語で使えて、 iTunesのように使い易く、今使用している音楽ライブラリーをそのままインポートできて、CD読み込み精度やライブラリー管理、タグ編集機能も優秀で、非圧縮もFLACもApple Losslessも聴けて、RMEインターフェイスをASIOドライバーで使えるWindows用の音楽プレイヤーはないかと探していたのですが、なにやら「MusicBee」というソフトウェアが話題になっているようで。早速RMEのインターフェイスで試してみましたのでご紹介します(2013年7月現在:MusicBee ver. 2.1.4924)。



MusicBeeのメイン・プレイヤー画面

デフォルト・レイアウト+Sky Blueスキン

MusicBeeのメイン・プレイヤーはとてもシンプルで、設定画面もメニューもすべて日本語で使えます。デフォルト画面は以下の要素で構成されています。
  • 左:音楽ライブラリー、ポッドキャスト、ラジオ、プレイリスト等を選択する「ナビゲーター・パネル」
  • 右:再生中のトラック情報を表示する「再生中パネル」
  • 上:ジャンル別、アーティスト別、アルバム別にツリー構造でブラウズ/検索する「トラック・ブラウザー」
  • 中央:検索結果を表示する「メイン・パネル」
  • 下:再生/停止/ボリュームを制御する「プレイヤー・コントロール・パネル」
メイン・プレイヤーは自由にカスタマイズできます。また、ミニ・モード、コンパクト・モード、シアター・モードの3つのモードがあり、状況によって表示方法を替えられます。
iTunesスタイル+Darkスキンにカスタマイズ

ミニ・モード表示

コンパクト・モード表示

シアター・モード表示

音楽ファイルの取り込み、ライブラリー管理

「iTunesからインポート」メニュー
画面はシンプルですが、CDやファイルの取り込み、タグ編集、自動タグやアルバム・アートの取得、ファイル整理等、大きな音楽ライブラリーを管理するための様々な機能が充実しています。既にあるiTunesやWindows Media Playerの音楽ライブラリーからも簡単にインポートできました。再生に関しても、非圧縮ファイル、MP3、FLAC、AAC*をはじめ、一般的に普及しているほとんどの音楽ファイルのフォーマットに対応しているようです。

*AAC/MPEGのデコード(再生)には、別途プラグインが必要です。詳細は本ブログの最後の「関連情報」をご覧ください。

ライブラリ管理

ファイルのスキャン/追加画面
ハードディスクの各所に保存されている音楽ファイルやフォルダ、ドライブをすべてスキャンして、MusicBeeのライブラリーに取り込めます。その際は、ファイル自体は元の場所から移動せずに、ファイルのタグ情報だけがライブラリーに収集されます。尚、「ファイルの整理」機能を使って元ファイルの保存場所やディレクトリー階層をアーティスト別、アルバム別に一カ所に移動して整理することもできます。他にも「重複したファイルの整理」等、ライブラリー管理に便利なオプションが揃っていました。

インボックスとタグ・ツール

インボックスと自動タグ・ツール
MusicBeeに読込まれたトラックは一旦「インボックス」と呼ばれる一時保管フォルダーに格納され、音楽ライブラリーに追加する一歩手前でタグ情報を編集できます。アーティスト名やトラック名が間違っている場合などに、インボックス内で正しくタグ付けしてから、音楽ライブラリーに追加できるので、ライブラリーをクリーンに保てます。

タグ・ツールは、手動で入力する「編集ツール」と「自動タグ・ツール」があります。自動タグ・ツールでは、アーティスト、アルバム、トラック、アートワーク、歌詞等を、MusicBeeが利用するオンライン・データベース(MusicBrainz、FreeDB、Discogs、beatport、last.fm、amazon、Doscogs、google.com、LYRDB、cartLyrics.com、LyricsDB等)から自動で入手できます*。正しいタグがヒットした場合は、そのまま適用してインボックスから音楽ライブラリーに追加できます。取得したタグと現在のタグが違う場合に色分けされるので、タグ付け作業がスムーズに行えました。

*タグの自動取得については洋楽は高い確率でヒットしました。また、邦楽に関してもヒットしましたが、上記の無料データベースに邦楽情報が不足している場合もあるかもしれません(エンド・ユーザーが自発的にデータベースに登録するサービスのため)。CDを取り込む際などに思い通りにタグがヒットしない場合は、邦楽情報がより豊富とされるGracenoteのデータベースが使用できるiTunesなどで一旦CDを取り込んでみるのも1つの方法かもしれません。

CDの読み込み

CDの読み込みも幅広いフォーマット*に対応し、取り込むオプションも豊富です。

  • 「クイック取り込み」:使用するCDドライブの状態が良い場合に利用するオプション。一番速く取り込めます。
  • 「AccurateRip.comを使用して取り込みを検証」:オンライン・データベースとデータの整合性を取りながら取り込む方法。
  • 「セキュアな取り込み(エラー回復する)」読込んだデータとCDのデータとを比較しながら取り込む方法。
  • 「C2エラーをチェックする」:CDドライブからレポートされるC2エラーを検知して、エラーがある場合はリトライしながら読込む方法。

※MP3、AAC/MPEGのエンコードを行うには別途プラグインをダウンロードする必要があります。詳細は本ブログの最後の「関連情報」をご覧ください。


MusicBeeの便利な機能

オートDJ

オートDJ設定画面
左パネルのプレイリスト内に「オートDJ」機能があり、ランダムに曲を聴きたい時や、パーティー、仕事中のバックグラウンド・ミュージックが欲しい時などに、設定した条件でプレイリストを自動作成して再生してくれます。同じアーティストが並ばないように設定したり、同じアーティストを好んで選んだりと、様々な設定が行えます。また、DJリストに曲が無くならないように「保持曲数」が設定でき、設定した数だけ常に曲をランダムに追加し続けます。

ビジュアライザ

表示されたアーティスト画像
再生中のアーティスト画像をflickr.com、Last.fm、htbackdrops.com等から自動検索してプレイヤー上にランダムに表示させることができます。検索結果によっては関係のない画像が表示されてしまうこともありましたが、思いがけず自分が好きなアーティストの見たことのない写真が表示されてとても楽しめました。


ポッドキャスト、オーディオブック、インターネット・ラジオ

インターネット・ラジオ
左のナビゲーション・パネルから、ポッドキャストやオーディオブック、インターネット・ラジオが利用できます。インターネット・ラジオにはデフォルトでIcecast、Shoutcast、Soma FM、last.fm、Jamendo等が登録されていて、後からラジオ局のURLを追加して聴くこともできます。


インターネット・サービス

Tokyoのコンサート情報
左パネルの「インターネット」項目から、アーティストのアルバム・リリース予定やコンサートの予定を確認できます。情報元はmusicbrainz.orgとsongkick.comです。表示情報は英語ですが、Tokyoの予定もきちんと表示されました。


last.fm    

Last.fm
オンライン音楽サービスのlast.fmに登録すれば、MusicBeeと連携して再生トラックをscrobbleできます。








以上「MusicBee」の主な機能を駆け足で紹介させていただきました。Windowsのメイン・ミュージック・プレイヤーとしても十分に活躍できそうな楽しみなプレイヤーですね!

最後に今回MusicBeeをFireface UCXで使用した際の設定例をご紹介します。MusicBeeはASIO対応なので、RMEインターフェイスの安定性の高いASIOドライバーを、プラグイン等を使わずにそのまま使用できました。他のRMEインターフェイスでも参考にしていただけますので、是非ご覧ください。


MusicBeeをRMEインターフェイスで使用する

設定を正しく行えば、それぞれ44.1 kHz 〜 192 kHzの異なるサンプル・レートのWave、mp3、FLAC、Apple Lossless等のあらゆる音楽ファイル・フォーマットを快適に再生できました。以下は今回使用した際の設定例です:

  1. RMEインターフェイスをコンピューターに接続します。
  2. MusicBee > 編集 > [設定]画面を開きます。
  3. 左側の[プレイヤー]の項目をクリックします。
  4. 右側の[出力]の項目で[ASIO]を選択します。
  5. [サウンドデバイス]の項目でお使いのRMEインターフェイスの[ASIOドライバー]を選択します。
  6. [ハードウェアミキシングを使用]にチェックを入れます。
    ※オーディオ・インターフェイス内で音声をミキシングしてCPU負荷を減らしてくれる機能です(詳細はMusicBeeのオンライン・ヘルプをご参照ください)。 
  7. [32ビット出力を使用する]にチェックを入れます。
  8. [リサンプルする]にチェックを入れ、お好みの[サンプル・レート]を選択します。
    ※この設定により、すべての再生が指定されたサンプル・レートにMusicBee内でリサンプルされます。音楽ライブラリーに44.1 kHz、48 kHz、96 kHz、192 kHz等様々なフォーマットが混在する場合は上記の様に[リサンプルする]に設定にすると、問題なくスムーズに再生することができました。また、コンピューターの性能によっては、高いサンプル・レートに設定すると音が途切れる場合がありました。その場合は「バッファサイズを増やす」にチェックを入れて、より低いサンプル・レートを選択すると問題なく再生されました。
  9. [保存]をクリックします。
  10. MusicBeeを終了して、再び起動します。
    ※ 弊社の環境では、上記設定を変更した際は、MusicBeeを再起動しないと再生できませんでした。


関連情報


MusicBeeウェブサイト

http://getmusicbee.com/

MP3、AAC/MPEG4プラグインの追加情報

以下のプラグインの追加情報はMusicBeeオンライン・ヘルプより抜粋したものです。詳細なプラグインのインストール手順等についてはMusicBeeのオンライン・ヘルプやMusicBeeのフォーラム等をご確認ください。


AAC/MPEG4のデコード(再生)を行うには: 

(MusicBeeオンライン・ヘルプより抜粋)
ライセンスの制限によりMusicBeeはAACデコーダーを配布できません。AACのアドオンは個人的利用に限って以下よりダウンロード可能です。
 http://www.getmusicbee.com/help/codec/ 
  • bass_aac.zipをダウンロード 
  • ファイルを解凍し、bass_acc.dllをMusicBeeがインストールされているフォルダーにコピー(フォルダー例:/ Program Files / MusicBee /) 
  •  MusicBeeを再起動


MP3のエンコードを行うには:  
  • LAMEを以下のウェブサイトからダウンロード: 
  • www.rarewares.org/mp3-lame-bundle.php 
  • MusicBeeがインストールされているフォルダー内の[Codec]サブフォルダーにlame.exeをコピー(フォルダー例:\Program Files\MusicBee\Codec\) 
  • MusicBeeを起動して、編集メニュー > [設定]画面で[ファイルコンバータ]を選択し、[MP3有効]にチェックを入れる


 AAC/MPEGのエンコードを行うには: 
  • Nero AACを以下のウェブサイトからダウンロード
    www.nero.com/eng/downloads-nerodigital-nero-aac-codec.php 
  • MusicBeeがインストールされているフォルダー内の[Codec]サブフォルダーにneroaac.exeをコピー(フォルダー例:\Program Files\MusicBee\Codec\) 
  • MusicBeeを起動して、編集メニュー > [設定]画面で[ファイルコンバータ]を選択し、[AAC 有効]にチェックを入れる

2013/06/14

リモートコントロールのすすめ

今日は、マウスとキーボードの操作に辟易としている皆様には、とてもおすすめなオプションのご紹介となります。
Fireface UFXならびにUCXでは、Advanced Remote(アドバンスド・リモート)というBabyfaceに似たルックスのリモコンを接続し、UFX/UCXの多くの機能を手元でコントロールできることをご存知でしょうか?

このリモコンは、UFX/UCXを接続した際にPC上に立ち上がるTotalMix FXソフトウェアのコントロールを行います。常にPCが立ち上がっていればマウスを使いボリュームのコントロールなどを行う事もできるのですが、UFX/UCXをPCに接続せずに単体で使用している場合や、UFX/UCX本体を設置しているポジションからモニターを聞いているポジションが離れている場合などは、このリモートを使うことによって、ノブを回す、ボタンを押す、というフィジカルな動作での操作が可能になり、非常に便利です。

楽曲制作にUFX/UCXをご利用いただいている方

圧倒的な時短が実現できます!

マウスによる一回の動作は、ほんの1秒2秒ですが、長い作業時間の間に多くのクリック操作を行わなくてはいけない中での1秒2秒の積み重ねは、累積すると相当な時間となり、Advanced Remoteは、その分のストレスと時間を確実に解消するオプションといえるでしょう。

PCオーディオのDACとしてUCX/UFXをお使いの方
慣れ親しんだノブやボタンでの操作が行える事で、あたかもPCレスでオーディオを楽しんでいる感覚でUFX/UCXを操作する事ができ、余計な事を考えず、スピーカーから流れてくる音楽に没頭する事が可能です。
たかがリモート、されどリモート!
今回のブログでは、このAdvanced Remoteを徹底解剖したいとおもいます。

Advanced Remoteの接続

Advanced Remoteの接続は、至ってシンプルです。
Advanced Remoteを箱から出したら、ケーブルを下図の矢印部分、「Remote」と書かれたポートに差し込むだけです。

Advanced Remoteには、デフォルト(工場出荷時)状態で、既に便利な機能が各ボタンに割り当てられております。 まずは、デフォルト状態でのAdvanced Remoteをチェックしてみましょう!
では、各ボタンの機能をご紹介しましょう。

メインボリュームノブ
TotalMix FXの「Main」チャンネルのボリュームフェーダーを操作します。また、ノブを押すと「Dim」(ディム)がONになり、事前に決められたボリュームだけフェーダーが下がります。Dimのデフォルト値は-20dBとなり、この数値は、TotalMix FXのアプリケーションメニューのOption>Settingから変更する事ができます。

Recall ボタン
このボタンを押すと、設定したボリューム値にMainチャンネルのフェーダーがジャンプします。リファレンスにしているボリューム値があれば、ここに登録しておき、好きなタイミングでそのボリュームを再現する事ができる非常に便利な機能です。Recallのデフォルト値は-10dBに設定されており、この数値は、TotalMix FXのアプリケーションメニューのOption>Settingから変更する事ができます。
Prog ボタン
デフォルトでは、このボタンには、Spaker Bへの切り替えが割り当てられています。

このスピーカーの切り替えを行うためには、まず、Speaker Bの設定を行う必要があります。
例えば、メインのスピーカーは、UFX/UCXのアウトプットの1-2、そして、サブのスピーカーとなるSpeaker B が、UFX/UCXのアウトプットの3-4に接続されている場合は、下図のような設定をTotalMix FX上にて行います。

Aボタン
デフォルトでは、「Talkback」(トークバック)が割り当てられています。
トークバックとは、コントロールルームと録音ブース間のコミュニケーション用のシステムです。よく録音現場などで、ディレクターが「今のテイクよかったよー」とか「いまいちだったからテイク2いってみようか?」などと、部屋越しに演奏者に声をかける場面がありますが、それらは通常トークバックシステムを利用しています。 TotalMix FXでは、余っている入出力を利用して、録音ブースにモニターとトークバック用のマイクを設置する事により、別途トークバック用の機材を導入することなく、トークバックシステムを組む事が可能です。
Bボタン
デフォルトでは「Mono」(モノ)が割り当てられています。
Monoボタンを押すと、LとRがそれぞれセンターに定位します。
Cボタン
デフォルトでは「Mute」(ミュート)が割り当てられています。
このボタンを押すと、MainチャンネルとSpaker BチャンネルがMuteされます。
Dボタン
デフォルトでは、Phones 1のCUE(キュー)ボタンのON/OFFが割り当てられています。
このボタンを使うには、TotalMix FXのControl Room内にPhones 1チャンネルを設定する必要があります。 さらに、先述の「Assign」ボタンを押してCUEボタンを押した際にシグナルがどのチャンネルに流れてゆくのかを設定する必要があります。
音楽制作においては、演奏者のヘッドフォーンに流れている音をMainのスピーカーからも確認したい時などに便利な機能です。

Eボタン
デフォルトでは、Phones 2のCUE(キュー)ボタンのON/OFFが割り当てられています。
このボタンを使うには、TotalMix FXのControl Room内にPhones 2チャンネルを設定する必要があります。 さらに、先述の「Assign」ボタンを押してCUEボタンを押した際にシグナルがどのチャンネルに流れてゆくのかを設定する必要があります。
音楽制作においては、演奏者のヘッドフォーンに流れている音をMainのスピーカーからも確認したい時などに便利な機能です。
Fボタン
デフォルトでは、External Input、つまり外部入力への切り替えボタンが割当られています。
例えば、CDプレイヤーなどを、UCX/UFXに接続している場合、接続しているアウトプットチャンネルをExternal Inputに登録しておけば、このボタンを押すだけでMainのチャンネルがCDプレイヤーのコントロールチャンネルに早変わりするという非常に便利な機能です。
External Inputの登録は、TotalMix FXのアプリケーションメニューのOption>Settingから行う事ができます。

このように、デフォルト状態でもかなり便利に使っていただく事ができるAdvanced Remoteですが、どちらかというと音楽制作の際に便利な機能が割り当てられている事が解ると思います。
逆に、PCオーディオのDACとしてUFX/UCXを使っている方には、普段使わないような機能がいくつかありますので、その場合は、ボタンの機能割り当てを変更する事ができます。
ということで、ここからが、このAdvanced Remoteの本領発揮です。
Advanced Remoteは、好きな機能を好きなボタンに割り当てる、所謂、カスタマイズが可能なのです。
カスタマイズの設定は、とてもシンプルです。
では、早速、カスタマイズを行ってみましょう!
TotalMix FXのアプリケーションメニューのOptions>Key Command Settings…を選択します。
表示されたウィンドウにて各ボタンの機能を選択します。
機能名はすべて英語表記になっておりますので、下記のリストを参考にして機能の選択を行ってください。

各ボタンに希望する機能を選択しましたら、その次にその右側にあるプルダウンメニューから、ボタンの挙動を選択します。
ボタンの挙動は下記を参考にしてください。
Toggle(トグル):Toggleとは「同一の操作で二つの状態を交互に切り替える事」という意味になります。例えば、Speaker BをToggleに設定すると、Speaker A(Main)とBをボタンを1押しすることにより切り替えを行う事ができます。
Enable(イネーブル):Enalbe とは、「可能にすること」という意味となり、特定の機能をONにします。例えば、Speaker BをEnableに設定すると、Speaker BボタンをONにします。(連続で同じボタンをおしてもOFFにはできません。)
Disable(ディスエーブル):Disableとは、Enalbeの逆で「無効にすること」という意味となり、特定の機能をOFFにします。例えば、Speaker BをDisableに設定すると、ON状態のSpeaker BボタンをOFFにします。(連続で同じボタンをおしてもONにはできません。)
Push(プッシュ):Pushとは文字通り「押す」という意味になり、ボタンを押している間だけ、その機能がONになり、ボタンから指を離すとOFFになります。 例えば、TalkbackボタンをPushに設定すると、ボタンを押している間だけ、Talkbackが機能し、ボタンから指を離すと自動的にOFFになります。

このように、カスタマイズを行えば、PCオーディオのDACとして使用している方でもAdvanced Remoteを便利に利用していただく事ができるとおもいます。
例えば、ToalMixのスナップショットの機能を使えば、CDプレイヤー、BDプレイヤー、アナログプレイヤーなど、すべてUCX/UFXに接続し、いままでプリアンプのチャンネルセレクターで切り替えていた時のように、AボタンをおすとCDプレイヤー、BボタンでBDプレイヤー、Cボタンでアナログプレイヤーというように、ボタンでソースを切り替えるという事もできます。
設定方法をビデオにしてみましたので参考にしてみてください。

また、楽曲制作などで、パワードスピーカーをお使いの皆様、パワードスピーカーですと、ボリュームのコントロールがインターフェイス本体のノブからしかできないため、インターフェイス本体がリスニングポイントからは慣れた場所にある場合、ちょっと不便ですよね? また、ヘッドフォーンのボリュームを変更したい場合も、その都度インターフェイスのノブの機能を変更しなくてはいけなかったりしますので、その部分を「なんとかしたい!」と思っていらっしゃる方、多いのではないでしょうか? Advanced Remoteを使えば、そんなお悩みも一気に解消です。
Advanced RemoteのAボタンを押すと、スピーカーのボリュームコントロール、Bボタンを押せば即座にヘッドフォーンのボリュームコントロール、という具合に設定して便利に使う事ができます。
こちらも設定方法をビデオにしてみましたので、ご参考いただければとおもいます。

最後に、、、

今回ご紹介したAdvanced Remoteの使用方法ならびに設定方法を応用すれば、さまざまな用途に対してAdvanced Remoteを活用して、より便利に効率よく、そして快適にUFXやUCXを使う事ができます。
皆さんも是非チャレンジしてみてください!
みなさま!是非、Advanced Remoteを導入し、Fireface UFX、Fireface UCXをハンズオンコントロールし快適なオーディオライフをお送りください!!

Advanced Remoteは、お近くの販売店または、エムアイセブン・オンラインショップよりお求めいただけます。