2021/12/17

WOWOWがハイレゾ/3Dオーディオ再生アプリ「ωプレーヤー」を発表



WOWOWとNTTスマートコネクトが、Auro-3D再生機能を持つ「ω(オメガ)プレーヤー」アプリを開発し、ハイレゾ / 3Dオーディオ配信の実証実験のベータ・テスターの募集を行っています。HPL & MQAやAuro-CodecとMPEG-4 ALSロスレス圧縮技術を組み合わせてエンコードされたコンテンツのVOD配信と、MQAおよびAURO-3Dの同時ライブ配信を世界で初めて実証実験し、ハイレゾ / 3Dオーディオ配信サービスの受容性を検証するとのことです。

Mac版のアプリではMacとマルチチャンネル・オーディオ・インターフェイスだけで直接Auro-3D信号のハイレゾ再⽣が行えるため、例えばMacと高品位なRMEインターフェイスのシンプルな構成で96 kHz / 24 bitのハイレゾ・イマーシブ・オーディオの再生が行えることになります。

MacとFireface UFX IIの11.1chセットアップ例
例ではUFX IIのヘッドフォン出力から4ch分をライン出力しています。背面のTRS出力とヘッドフォン出力は出力レベルが異なりますので、各出力チャンネルにて同じレベルが出力されるように調整が必要です。なお、UFX IIのヘッドフォン出力は他のライン出力と同じコンバーターを使用するので基本的な技術仕様は同じです。

なお、Auro-3Dの再生には11.1や9.1チャンネルを再生できるだけの出力数やスピーカーを用意するのが最も効果的ですが、ωプレーヤーには3Dオーディオをダウンミックスしてバーチャル・スピーカー技術で再⽣する「Auro-Scene」機能や、ヘッドホンから3Dオーディオ再⽣する「Auro-HeadPhones」機能が搭載されているため、少ないスピーカーやヘッドホンでも、今までと一線を画する臨場感を体験できるようです。

以下が株式会社WOWOW技術局の募集要項です。MacやiPhoneをお持ちの方ならどなたでも参加できるので、是非試してみてはいかがでしょうか?


  • モニター期間:2021/12/22(水)~2022/2/10(木)
  • 対象となる方:iPhone、Macをお持ちの方
  • 対応OS:iOS → iOS14以降  Mac → MacOS Mojave以降

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登録リンク https://eq.wowow.co.jp/enq-mem/Hires_3/

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概要

WOWOWでは2020年10月に高精細音声を用いた動画生配信実験を実施し、その素晴らしさを多くの方々に体験いただきましたが、技術的に解決すべき点も見つかりました。最大の課題は、確実に再生できるプレイヤーアプリが世の中に存在しないことでした。

これを教訓に、WOWOWではNTTスマートコネクト殿と共同で、ハイレゾ・3Dオーディオ再生に対応したプレイヤー・アプリケーション「ω(オメガ)プレイヤー」を開発しています。

今回、ハイレゾ・3Dオーディオのサービスについて検証するため、本プレイヤーを用いたベータテスト(以後βテストと略記します)を実施いたします。是非ともこの機会にWOWOWの提案するハイレゾ・3Dオーディオの音世界をご体験下さい。

本βテストは、テスターの皆様にWOWOW選りすぐりのハイレゾ・3Dオーディオコンテンツを2ヶ月間お楽しみ頂き、アンケート協力をお願いするものです。しかし、多くの方々は3Dオーディオの視聴設備を持っていらっしゃらないので、ωプレイヤーには様々な再生方法を実装しました。

もちろん3Dオーディオが再生できるホームシアターは理想ですが、本プレイヤーを用いますと、少ないスピーカやヘッドホンでも、今までと一線を画する臨場感をご体験頂けます。乞うご期待。

注意事項

お申し込みにあたって、プレイヤーアプリの配布の都合上、WOWOWのWEBアカウントへの登録が必須となります。

こちらはテレビ視聴のWOWOW契約とは異なり、WOWOW WEBサービス利用のためのアカウントです。無料でご利用頂けますが、ご同意頂ける方のみお申し込み下さい。

申込時に、Mac版かiPhone版か選択する画面があります。こちらは通常使用していてアンケートにお答え頂けるデバイスをご選択下さい。下記にアプリの機能の違いと導入条件について書きましたので、よくお読みください。

この選択にかかわらず、プレイヤーアプリはMac版、iPhone版、両方をお配りします。

ご登録いただいたWEBアカウントに紐付くメールアドレスにダウンロードリンクが届きます。なお、両方ともお使いいただけますが、アンケートは登録したデバイスでのご感想をお寄せいただくようお願い申し上げます。

MAC版とiPhone版の詳細説明

Mac版はAURO-3Dを使用した3Dオーディオ再生、iPhone版はMQAを使用した高音質再生にフォーカスしています。3Dオーディオ再生にはMac版が必要です。


表1-Mac版とiPhone版の機能の違いについて

※1 Auro-Scene、Auro-HeadPhonesはAuro Technologiesが開発した技術です。それぞれ3Dオーディオ再生空間を2chステレオ、あるいは5.1chサラウンドでバーチャル再生、そしてヘッドホン用に最適化する技術です。

※2 本プレイヤーにMQAのデコード機能はありません。MQAフルデコーダーに接続するために必要な接続を提供します。


表2-MAC版とiPhone版の導入条件について


なお、オーディオ用語に不案内な初心者の方は、当社プレスリリース掲載リンクからのご応募をお勧めします:https://corporate.wowow.co.jp/news/products/4307.html


  1. Mac版プレイヤー

高音質イマーシブ配信を実施するためのAURO-3Dにフォーカスしました。Macをお持ちの方は是非、お試し下さい。どのような方が使えるか、以下をご参照下さい。

1. AVアンプなどホームシアター設備をお持ちの方

MacからAVアンプにHDMI接続します。

Macのディスプレイ出力をHDMIに変換するアダプタ類は参加者ご自身でご準備下さい。ここでご注意いただきたいことは、HDMIアダプタ類には使用できるものと出来ないものがあることです。詳しくはマニュアルをご覧下さい。

AVアンプにはAURO-3Dに対応した製品とそうでは無い製品があります。AURO-3Dに対応していない場合もAuro-Sceneによる高臨場感を楽しめます。

2. DTM(デスクトップミュージック)などを用いた音楽制作に携わる方

MacにUSBやThunderboltで接続したマルチチャンネル・オーディオI/OからAURO-3Dを出力することができます。オーディオI/OはUSBクラスコンプライアント接続対応のものに限ります。(MACで認識できるI/Oとなります。特殊なドライバーをインストールするI/Oは使えない場合があります。)

3. Mac本体のみお持ちの方

ホームシアターでの顧客体験には及びませんが、ヘッドホンやPCスピーカでも通常の2chステレオでは体験することができない高音質・高臨場感が楽しめます。

1. Auro-HeadPhones機能による高臨場感再生が楽しめます。ブルートゥース接続ではせっかくの高音質が活かせませんので、是非とも有線ヘッドホンをお勧めします。

2. Auro-Scene機能による高臨場感再生が楽しめます。PCスピーカからも驚くような臨場感が得られます。(本体内蔵SPでは低音が出ず充分な臨場感を楽しめません。是非、お手持ちのPCスピーカのご使用をお勧めします。)


2. iPhone版プレイヤー

高音質再生にフォーカスしたMQA技術と、ヘッドホンイマーシブ技術であるHPL方式を組み合わせた、HPL-MQA方式を提供します。192kHzサンプリング相当のヘッドホン3Dオーディオをお試し下さい。どのような方が使えるか、以下をご参照下さい。

1. MQA-DAC(フルデコーダー)をお持ちの方

→パススルーモードで簡単に接続できます。是非、最高音質をお楽しみ下さい。

2. その他のデコーダーをお持ちの方

残念ながらMQA再生は出来ません。MQAレンダラーと呼ばれるDACもありますが、こちらも今回のアプリでは使用できません。ただし、ロスレス配信と、MQAエンコード時のデブラー(デジタル信号で発生する時間方向の揺らぎ[滲みのように聴こえる]を軽減する技術)効果による高音質が楽しめます。

3. iPhone本体のみお持ちの方 

古い機種ではミニジャック接続、新しい機種ではライトニング端子に直接接続できるイヤホン(ヘッドホン)をお勧めします。いずれもMQA再生は出来ませんが、ロスレス配信と、MQAのデブラー効果による高音質が楽しめます。 

ブルートゥース・ヘッドホン(イヤホン)をご使用の場合は、圧縮を利用した接続となるためロスレスによる恩恵は受けられなくなりますが、やはりMQAのデブラー効果による音質改善を享受できます。



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