まず思う事が「なぜ世の中にこれだけのレコーディングソフトがある中、RMEはわざわざ開発をしたのか。」ということですが、RMEはこんな事を言っています。
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DIGICheckは、グローバルレベルメーターによって入力されるすべての信号をリアルタイムで、且つ低CPU負荷で監視できます。またASIOを使用 して表示される全チャンネルから全オーディオデータを受信します。「これらのデータを直接ディスクに書き込んで、シンプルでCPUに負荷のかからない録音機能を実現できないか」と考え開発されたのがグローバルレコードです。
様々なオーディオソフトウェアが存在する中、上記の理由だけでは、膨大な時間と労力をかけて録音機能を開発する決意にはつながりません。しかし、私たちは すぐにDIGICheckには他のソフトウェアに勝る大きな利点があることに気づきました。膨大なチャンネル数を長時間かけて、信頼性のある方法で、比較的遅いコンピューターでも利用可能で、CPUに大きな負荷をかけない録音を実現できるのではと考えたのです。
この基本的な課題に気づかせてくれたのが64チャンネルの入出力を持つMADIカードです。すべてのチャンネルをディスクに別々のファイルとして書き込む 場合、ハードディスク自体に大きな負荷がかかり、時間とともにフラグメンテーションを起こします。その結果伝送時間のロス、ディスクの書き込みエラーにつながります。ランダムなドロップアウトは予測が不可能です。
今日ではハードディスクも高速化され、48kHzで数チャンネルの録音を行う場合にはこのような問題は一切生じません。しかし、MADIによるライブレ コーディングでは状況が異なります。128チャンネルトラックを2時間30分録音するためには、オーディオ録音としてはやり過ぎとも言えるRAIDシス テムが必要になります。何故なのでしょうか?
ハードドライブは通常1つのファイルの書き込みに対してのベンチマークがあります。1つのビデオストリームの場合は、フルスピードで継続して長時間、50 メガバイト以上の伝達速度でも最適と言えます。しかしオーディオソフトは1つのファイルだけではなく、録音するチャンネルの数だけ書き込みます(上記の場 合は128)。その結果伝送レートは著しく下がってしまいます。
解決方法は簡単です。すべてのオーディオデータを一つのストリーム、いわゆる「インターリーブ」としてまとめれば良いのです。このストリームをディスクに インターリーブファイルとして一回で書き込むことで、ハードディスクのカタログに記載されているスペック通りのパフォーマンスや信頼性を実現できます。
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まったなしの一発勝負であるライブ録音では、いろいろな方面でリスクのないことが重要です。心配性の私も、とにかくいろいろ心配しなくてもマルチ録音できてしまうので精神衛生的に楽になりました。
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